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映画 『モテキ』 [Movie]

前回のブログの続きを書きたいところだけど、2つ、週末に観た映画について感想を書きたいので書いておこうとおもう。

モテキ DVD通常版

モテキ DVD通常版

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: DVD


まずは『モテキ』です。
なんだかコミックやテレビドラマ、映画などで話題になっていたのでなんとなくどういうものか知ってはいたのですが、未読・未見でした。劇場版をCSで放映したので観てみたら、けっこう良かった。

まあ映画作品としてとかストーリーがどうとかというより、若者の恋愛のリアリティみたいなものに、もう二度と戻っては来ない恋愛時代を思ってせつなくなりましたね。とてもオーソドックスな青春映画だと思いました。

恋愛というのは心が平衡を崩した「おかしな状態」になってると言えますよね。若いころなんか特に。自意識が空転して舞い上がったり、一転ドン底に落ちたような気分になったり、非常に自分勝手であったり、自分が傷つくのを過度に恐れたり、一方で人を傷つけることに鈍感だったり。感情に振り回されるから、自分の性格の弱さみたいなものが露わになってしまいます。この映画は、そうした主人公の性格、内面というものが、キッチリ描かれていました。
森山未來君はイケメンというわけでもなく、個人的にはイケ好かない顔をしているのですが、こういう「カッコ悪い」役どころを演じられる若い役者は他にあまり思い当たらないですわ。

他の登場人物も、恋の辛さみたいなものを抱えていて、やはり共感してしまいました。
長澤まさみ扮するヒロインは、家庭持ちの男(イケメン&趣味分野で尊敬できる人)と不倫をしている。どこにも行きつかない関係と相手への想いの間で苦しんでいる。その懊悩を表には出さず、気丈に、明るく振舞っている。その苦しみはなかなか直接的には描写されない。
まあそういう境遇であるところに、一途に思ってくれる主人公の「活路」があったわけだけどね。
不倫相手に「あなたが家族のことを話しているとき、私は笑って聞いてるけど、本当は凄く嫌だったんだよ?」と電話越しに言うシーンがあり、そうそう、こういうとこって男はバカだよな、と思ったり。
『八日目の蝉』という映画でも、主人公の女の子が不倫相手(これが劇団ひとりで、実にいい味を出してた)と焼肉を食べているときに、男が「ウチのチビちゃんたちが大きくなったら離婚するからさ」と笑顔で言って、そのあと女が唐突に別れを切りだすというシーンがあった。どっちの映画も原作者は女性だそうで、こういう男のどうしようもない脳天気さというか、相手の心を自分に都合よく隘路に押し込めておいて、自分が最優先として守ってるものをあっけらかんと語るバカさなんかは、絶対に女性にしか描写できないなと思いました。

登場人物ではもう1人「かなしい」女性(麻生久美子)がいて、主人公のことを好きなんだけど、こっちの恋は成就しない。恋の痛手を受けて落ち込んでいる主人公の傷の隙間に入ってセックスしちゃうんだけど、翌朝、冷静になった主人公に冷たくされるのね。相手の気持ちがこっちへ向いていないことを察しつつも絆創膏のような立ち位置で付き合いかけるんだけど、結局は剥がされてしまう。痛い(笑) 絆創膏は剥がされる運命にあるからね。ぼくもそういうことあったし、女の子をそのように扱ったこともある。
うわぁ…、と思ったのは、主人公に「(君の気持ちは)重いんだよ!服も趣味も合わない!!(要はウザい)」と言われ、押し込めていた感情が爆発して号泣し、「私どうすればいいの!? 私がんばるから!○○君の好きな洋服着るし、○○君の好きな音楽を聴くし、もうB'zとか聴かないから!(これは笑ったけど)」などと、絶望的な詰め寄り方をしていて、好きで好きで仕方ない人への思いが無残にも断ち切られそうになると、こういうミもフタもない捨て身のブチ当たりしちゃうことって、あるよなぁ、、と自らの遠い過去を思い返したり。
で、彼女はその後すぐに、その傷を突かれて主人公の上司のヤリチン中年(リリー・フランキーw)に抱かれてしまったり。

なんか長々と書いちゃったな。

まあこういう、ありがちだけれど「わかるなあ、わかる」という感じの小さな恋愛群像劇が、わりとセンスのいい日本のポップスを随所に織り込みながら明朗で茶目っ気のある演出で描かれており、非常に好感を持ちました。
二度は観なくてもいいかなと思うけど。

恋愛の第一線からは退いた身として、いいなあ、若いっていいなあ、恋っていいなあ、とかアホみたいに単純な感想を抱いた次第です。(申し訳ないが恋愛経験のほとんど無い人は全く愉しめないとおもう・・・)

あ、そうそう、
長澤まさみって、可愛いなあ。物凄く可愛かった。舐めてた。
『岳』って映画の山岳レスキュー隊員役、『都市伝説の女』というちょっとお色気な刑事ドラマ、そして今回の『モテキ』で、完全なファンになってしまいつつある…
カラダもいいし、顔は満点じゃないけど、ショートカットが似合っている。エロかわいい。この映画の最大の収穫はこれですかね。

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