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対人関係についてとか。 [Life]

対人関係について思うこととか、特段掘り下げるわけでもなく、起承転結もく、一筆書きでつらつらと思いつくまま。言葉の扱いも雑です。

自分という人間を省みるに、やはり醜いものがたくさん詰まっていると思うわけです。
一般的な倫理感覚から外れたようなことをするときもあるし、思いやりに見せかけて相手の心を引っかきたいだけなんじゃないのというような言葉を吐くときもあるし、感情的な反発なだけなのにそこに巧妙に理屈の衣をかぶせてもっともらしい御託を並べることもあるし、他人に対して非常に冷淡なときもあるし、興味が無いのに興味があるふりをすることもあるし。
こう正直に書いてみると、ほんとヒドいな… でも多分、「良いところ」もある。はずだ(笑)

ぼくに限らず殆どすべての人が、醜い部分を抱えている。そして美しいものも同様に抱えている。多くの人は善なるものだけで構成されているわけではない。もちろん、「この人は本当に善良な要素しかないんじゃないか」と思わされる人もいる。だけれど善良さが色濃く、刺や毒素のないように見える人でも、たとえば社会問題なんかには徹底的に無関心で、サイレント・マジョリティとして弱い立場にある人たちを搾取したり差別したりする構造の上部に、無意識に座っていたりする場合もある。性格が善良だからミクロな範囲では人を傷つけることがなくても、マクロに俯瞰した場合、思いきり人を蹴飛ばしていることだって、勿論ある。誰かの得は誰かの損だし。そういう、個人の持っている資質のいくつかが同時に垣間見えたとき、その人をどう評価すべきなのか。これは難しい。
あるいは、ある局面では善なる側面を存分に輝かせている人格者なのに、別のある局面では無自覚に小さな暴力に加担していたりする。
当然、ぼくだって、嫌になるくらい、そうだ。
ただ、そういう自分のことを嫌になったりすることはあるけれど、そういう自分を「否定」はしていない。それは、欠点とか醜い部分なんか別にそのままでいいやと傲慢に居直っているわけじゃなくて、自分自身を否定してしまったら、生きていくことは辛すぎるからだ。自覚している悪いところが対人関係において浮き出て相手にダメージを与えてしまったら、できるだけ今後は気をつけようと思ってはいる。ウン十年で培われてきたものだから、なかなかどうこう出来るものじゃないけどね。

多くの人って、そういうもんだと思うんだよね。凹凸があるというか、輝いてる部分も濁っている部分も持っている。だから醜いものを持っているというだけで人物全体を否定するのは「間違い」だし、善なる資質が全面に漲っているように見えるからといって人物全体を肯定するのは「間違い」だと、一応は言える。
けれど個人は別の個人の全体を見ることはできない。
発言や行動を見て、接して、関係を擦りあわせていくなかで、主観的に「この人はこういう人だ」と解釈し、形づくってしまうことから逃れることなんかできない。
ぼくも、たとえばネットで、言論人や、アグレッシブに発言している人なんかを見て、「こいつ気に食わねえな。大キライ」「アホじゃないのこの人」って思うことなんかしょっちゅうある。
だから、一側面を見て「こいつは嫌なやつだ」「悪いやつだ」と「決めつけて」しまうのことは、人というものの性質において正しい、というか逃れ得ないって意味で「間違いではない」と言えるし、一側面を見て「この人、いいひとだな」と「思いこんで」しまうのも「正しい」のだとも言える。

「こいつのココが気に食わない」という感情的な発火で、ほんとうは時間をかければ修復可能なはずなのかもしれないのに、人と人は簡単に関係を灰にしてしまえたりする。
ぼくはある哲学者の【誤解は理解、理解は誤解】という言葉が好きなんだけど、誤解だって解釈したほうからすればそれは「正しい」のだし、理解しているつもりでも相手の真意から逸れて実際のところは「間違っている」ことだってあるのだ。
これはとても大事なことだと思っていて、この【誤解は理解、理解は誤解】を根底に持っておかないと、対人の齟齬や、齟齬が生じさせる話し合い、議論、喧嘩なんかはどこまでも主観に基づいた正当性の主張の応酬になり、もつれた糸をほぐすことはできない。もっとも、もつれた糸をほぐそうとする言葉が正当性の主張に聞こえてしまったりして、厄介なんだけど。

ある評論家が、自分の論説への批判に対して、「それは誤読だ」と一蹴しているのをたまに見る。無論批判にいちいち応じる義理もなかろう。しかし「読んでいる人にはそうとしか読めなかった」のであるから、「誤読だ」という指摘だけでは「あなたは間違っている」にしかなっていない。前提知識も認知バイアスも異なる相手の誤った解釈を解きほぐす言葉を尽くさないのなら、「誤読」という言葉で片付けることは、あんたは誤りだと断じたままということになる。それはコミュニケーションの拒絶だ。

ぼくが対人関係のうえで大事にしているのは、自分がその人間の一部を切り取って、その人の総体を判断しているに過ぎないという自覚だ。ぼくには見えてない部分が必ずあるのだと思っておくこと。
ぼくはこの人をこういうふうに見るけど、それはぼくがそう勝手に決めつけているってだけで、それが【ほんとうに】正しいかどうかなんてわからないということ、そして逆もまたそういうものなのだ、と思っておくこと。ぼくの一部を切り取ってぼくという人間を判断してくれて一向に構わない。相手から見えている姿のぼくも、それがキレイだろうが醜悪だろうが、ぼくに相違ない。若いころみたいに「自分はこういう人間であるからこういうふうに見てほしい」とか「こう思ってくれないのは残念」とかいうのも、一切ない。やりとりを通じて、相手が好きに決めることだ。
そうそう、だからぼくは、他人から褒められても、嬉しいと感じることがあまりない。これ、本当に。ありがたいけどね。でも「あなたが褒めてくれているのは、あなたが見出したぼくの一側面」ってだけで、ほんとうはそれ、裏にもっと下衆い思惑があった計算ずくのことなんですよ、とか、あなたには見えていないだけで(この文章の冒頭に書いたように)実はぼくにはこんな汚い側面があるんですよ、だからあまり信用しなくていいよ、などと思ってしまう。かわいくないよね(笑)
つまり、イコール、貶されても何とも思わない。ぼくにはあなたが知らないこんなにイイ面だって、実はあるんだぞ!たとえばあなたは知らないかもしれないんだけど、セミがひっくり返ってたら、触るのイヤだけど直してあげちゃうんだぞ! とか思うから(笑)
ぼくは自分の子供たちからとても愛されていると感じているので、他の人からどう思われようが痛くも痒くもない。そりゃ誰だって、アタマにくることたくさんあるし、人をアタマにきさしちゃうこともあるけどね。

対峙した相手の人間性というのは自分が見出すものなので、その人のカタチを脳内で作るときに、そこには必ず「自分」が反映される。輝かしいものは自分のポジティブな部分が見出し、醜いものは自分のネガティブなものが見出すんだよね。よく対人関係って「鏡」だというけど、つくづく骨身にしみるね。

すべてを好きになれる人なんてそうそういないし、すべてを嫌いになれる人もそうそういない。単に好ましいところと好ましくないところがあるだけだ。みんなも、そうだよね?そのうえで喧嘩したり仲違したりうんざりしたりしつつも、全体として他人とは仲良くしていきたいよねと思う。未熟だし、失敗したり傷つけたりもするし変に幼稚な意地があるそうなったらわりとほぐそうとはしないほうだけど、まあ、成熟なんかできないし、未熟でありながらも「素顔のままで」生きていくしかないな。とりあえず裏表はあまりないよ、俺はw
なんだこの無茶苦茶な文章。
でも漠然と書こうと思っていたところからズレたので、また似たようなこと書くかも。

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by 邦画DVDマニア運営事務局 (2012-08-30 15:35) 

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